ひろしま総合医交流フォーラム2025が開催されました!

 2026年3月14日(土)、広島県医師会館にて「ひろしま総合医交流フォーラム2025」を開催いたしました。本フォーラムは、広島大学病院総合診療医センター(ひろしまCGM)および広島大学病院総合内科・総合診療科同門会の共催により、総合診療に携わる医師・専攻医が一堂に会し、学びと交流を深めることを目的として実施したものです。

 

 第1部では、専攻医によるポートフォリオ発表会を行いました。ポートフォリオは、日々の診療経験を振り返り、自身の気づきや学び、今後の成長につなげるための重要な教育ツールです。当日は、多職種連携、終末期医療における意思決定支援など、総合診療の本質に関わる多様なテーマが提示され、各発表に対して活発な議論が行われました。発表と質疑応答を通じて、専攻医一人ひとりの臨床的成長が共有されるとともに、指導医からの多角的な視点によるフィードバックが行われ、教育的意義の高いセッションとなりました。

 


 第2部では、同門会員による活動報告・発表が行われました。各医療機関における診療・教育・研究の取り組みが紹介され、地域における総合診療の実践の広がりと多様性が示されました。大学病院、市中病院、診療所それぞれの立場からの発表を通じて、施設間の連携や相互理解が深まり、地域全体で総合診療を支えていく意義が改めて共有されました。

 

 

 また、本フォーラムでは参加者による投票に基づき「Most Impressive賞」を選出し、特に印象的であった発表を顕彰しました。加えて、発表者全員の取り組みを評価し、努力を称える形での表彰も行い、学び合いと相互承認の文化を大切にする場となりました。

 

 第1回の取り組みということで、運営がスムーズにいかない点もありましたが、症例や知識の共有にとどまらず、診療経験を通じた学びや成長のプロセスを言語化し、共有することにより、総合診療医としての専門性を深める機会となったのではないかと思います。これからも、所属や立場を越えた交流の場を提供し、地域における総合診療のネットワークが広がるよう取り組みを継続してまいります。

【活動報告】広島救急総合診療セミナー@広島大学「POEM:軽傷外傷マネジメントコース」を開催しました!

 2026年3月1日(日)に、広島大学病院にて「広島救急総合診療セミナー@広島大学 Primary care of Orthopedics Evaluation & Management(POEM:軽傷外傷マネジメント)コース」を開催いたしました。
 本セミナーは、日本一の救急車受け入れ台数を誇る湘南鎌倉総合病院ERの先生方をお招きし、救急外来や診療所で遭遇する軽傷外傷の対処法を学ぶことを目的とした実践的なコースです。外傷診療に携わる機会のある初期研修医、後期専攻医、総合診療医の皆様にご参加いただきました。

 

開催概要
  • 日時:2026年3月1日(日)12:00~17:00
  • 場所:広島大学病院 
  • 参加費:無料
  • 講師
    • 梅澤 耕学 先生(米盛病院 救急科)
    • 関根 一朗 先生、小林 正紘 先生、中井 菜摘 先生(湘南鎌倉総合病院 湘南ER)
  • スーパーバイザー:池尻 好聰 先生(シムラ病院副院長 整形外科)

 

プログラム内容と当日の様子
 当日は、座学による講義と、実際にデバイスや固定具を用いたハンズオン実習を組み合わせた充実したプログラムが行われました。
1. 講義セッション(導入・小児・下肢・上肢)
 講義では、小児から成人まで、ER医が遭遇しやすい外傷疾患の基本を学びました。 下肢の講義では、高齢者の転倒による大腿骨近位部骨折や脆弱性骨盤骨折の評価(X線やCT、MRIの読影のポイント)、膝蓋骨骨折や脛骨高原骨折、足関節骨折などの見逃してはいけない重要な疾患について、具体的な画像所見とともに解説が行われました。
▲プロジェクターを用いた講義の様子。参加者の皆様は真剣にメモを取られていました。
2. 実践・ハンズオン実習
講義で得た知識をすぐに実践できるよう、複数のブースに分かれて実習を行いました。
  • 小児・体幹:クラビクルバンド、肘内障整復、サクロデラックス
  • 下肢:ニーブレースの装着、松葉杖の正しい使い方・長さの合わせ方、足関節固定(ショートレッグ)、包帯の巻き方
  • 上肢:肩・肘脱臼整復、マレットフィンガー、橈骨遠位端骨折、Desault固定、手指のシーネ固定など

 

▲実際の固定具や包帯、シーネを用いて、講師の直接指導のもと手技を実践しました。
▲腕や手指のシーネ固定・包帯の巻き方も、実践を通じてコツを学びました。
参加者の声(アンケート結果より)
 受講後に行われたアンケート(全25名回答)では、参加者の皆様から非常に高い評価をいただくことができました。
特に「講師の指導について」は、24名が「とても良い」、1名が「良い」と回答し、ポジティブな回答が100%という結果になりました。また、「講義内容のボリュームについて」も23名が「とても良い」、2名が「良い」と回答しており、限られた時間の中で充実した学びを提供できたことが伺えます。
【参加者の感想(自由記載より抜粋)】
  • 「体系的に外傷を集中的に学べてよかったです。とても勉強になりました」
  • 大腿骨近位部骨折で股関節を他動的に動かすと骨折が悪化する話が興味深かったです。」
  • 「大変勉強になりました。ご丁寧なご指導、ありがとうございました。」
おわりに
 今回は、内科疾患から外科疾患まで幅広く対応するERの現場のエッセンスが詰まった、非常に有意義な勉強会となりました。また、セミナー終了後には懇親会も開催され、講師の先生方や参加者の皆様を交えて、広島の総合診療や救急医療の現状と展望について有意義なディスカッションが行われました。 ご参加いただいた皆様、そして熱心にご指導いただいた講師の先生方、誠にありがとうございました。
 本セミナーは来年も開催を予定しております。今回ご参加いただけなかった皆様も、ぜひ次回を楽しみにお待ちください!
 広島大学 総合内科・総合診療科では、今後も定期的にこうした教育セミナーを開催してまいります。当科の総合診療プログラムにご興味のある方は、ぜひお気軽にご連絡ください。