「専攻医の日常」ページを更新しました

サイト開設から1年半が経過し、少し古くなっていた「専攻医の日常」ページを更新しました。

今回は掲載メンバーを現在の専攻医に一新し、日々の研修の様子や総合診療を選んだ理由、将来の目標などを語ってもらいました。

広大総診では、大学病院、市中病院、診療所、在宅医療など、さまざまな現場で研修を行っています。

研修先や研修内容も、専攻医一人ひとりの関心や将来像に合わせて相談しながら決めています。

ページを通して、実際の研修の雰囲気や、専攻医同士・スタッフとの距離の近さ、相談しやすい空気感を感じていただければ幸いです。

総合診療に興味のある医学生・研修医の皆さんは、ぜひご覧ください。

 

「専攻医の日常」ページはこちら
https://soshinhp.hiroshima-u.ac.jp/join-us/residents-life/

COVID-19感染後の腎代替療法導入リスクに関する研究成果が BMJ Open に掲載されました

このたび、当教室の研究成果が国際オープンアクセス医学誌 BMJ Open に掲載されました。
本研究では、日本の医療保険レセプトデータベースを用いて、COVID-19感染者と非感染者それぞれ約307万人を対象とした大規模マッチドコホート研究を実施し、COVID-19感染後の末期腎不全(End-Stage Kidney Disease: ESKD)発症リスクを検討しました。
その結果、COVID-19感染者では透析または腎移植を必要とする末期腎不全の発症リスクが約2.8倍高いことが明らかとなりました(HR 2.79, 95%CI 2.56–3.04)。この関連は血液透析、腹膜透析のいずれにおいても認められ、年齢、性別、糖尿病や高血圧の有無を問わず一貫して観察されました。また、入院を必要としない比較的軽症のCOVID-19患者においてもリスク上昇が認められました。
本研究は、COVID-19が急性期感染症にとどまらず、長期的な腎機能障害や末期腎不全の発症に関与する可能性を示した大規模疫学研究であり、感染後の腎機能モニタリングやハイリスク患者の早期介入の重要性を示唆しています。
論文情報
Miyamori D, Fukuma S, Ikeda K, Haratake D, Yoshida S, Ito M.
Persistent Increased Risk of Renal Replacement Therapy Following COVID-19: A 2-Year Follow-Up Study in Japan Using Propensity Score Matching and Inverse Probability Censoring Weighting
BMJ Open. 2026;16.
研究のポイント
  • 全国規模の医療保険データベースを用いた解析
  • COVID-19感染者307万3150人と非感染者307万3150人を比較
  • 透析または腎移植を必要とする末期腎不全リスクが約2.8倍に増加(HR 2.79)
  • 血液透析導入リスクは約2.8倍(HR 2.77)
  • 腹膜透析導入リスクは約5.2倍(HR 5.16)
  • 入院を要しない軽症COVID-19患者でもリスク上昇を認めた
  • リスク上昇は感染後2年間にわたり持続

COVID-19感染後の結核発症リスクに関する研究成果が Journal of General and Family Medicine に掲載されました

このたび、当教室の研究成果が国際学術誌 Journal of General and Family Medicine に掲載されました。
本研究では、日本全国の医療保険データベースを用いて約310万人のCOVID-19感染者と非感染者を傾向スコアマッチングにより比較し、COVID-19感染後の結核発症リスクを評価しました。その結果、COVID-19感染者では活動性結核治療開始リスクが約4倍高く、特に結核既往歴を有する患者では約15倍に上昇することが明らかとなりました。
本研究は、COVID-19が結核再活性化や新規発症の誘因となる可能性を示す大規模な疫学的エビデンスを提供するものであり、感染後フォローアップや結核対策への応用が期待されます。
論文情報
Miyamori D, Ikeda K, Nagasaka S, Ito M.
COVID-19 as a Potential Trigger for Tuberculosis: Insights From a Large-Scale Japanese Insurance Database Analysis
Journal of General and Family Medicine. 2026;27:e70139.
研究のポイント
  • 日本の大規模医療保険データベースを用いた全国規模の解析
  • COVID-19感染者309万7422人と非感染者309万7422人を比較
  • COVID-19感染後の活動性結核治療開始リスクは約4倍(HR 4.14, 95%CI 3.51–4.89)
  • 結核既往歴のある患者ではリスクが約15倍(HR 14.7, 95%CI 5.35–40.2)
  • 入院を要しない比較的軽症のCOVID-19患者でもリスク上昇を認めた

論文掲載のお知らせ:ウイルス感染と腸重積の関連を検討した研究が掲載されました

このたび、当科が関わる研究成果として、ウイルス感染と腸重積の発症リスクとの時間的関連を検討した論文

“Temporal Association Between Viral Infections and Intussusception: Comparing SARS-CoV-2 and Adenovirus Using Self-Controlled and Case-Control Designs”

が公開されました。
腸重積は小児にみられる重要な救急疾患の一つであり、早期診断と適切な治療が必要です。一方で、ウイルス感染が腸重積の発症とどのように関連するかについては、感染症流行後の臨床現場でも関心の高いテーマです。

本研究では、SARS-CoV-2感染とアデノウイルス感染に着目し、腸重積との時間的な関連を、自己対照デザインおよび症例対照デザインを用いて比較検討しました。これにより、感染症と小児救急疾患との関連をより精密に評価し、感染後に注意すべき臨床像を明らかにすることを目指しています。

広島大学病院 総合内科・総合診療科では、感染症、救急・総合診療、臨床疫学、医療ビッグデータ解析を横断的に組み合わせ、日常診療で生じる疑問を科学的に検証する研究に取り組んでいます。本研究は、感染症が多様な臓器・疾患に与える影響を明らかにし、より安全で質の高い医療につなげることを目指す取り組みの一つです。

論文情報

Temporal Association Between Viral Infections and Intussusception: Comparing SARS-CoV-2 and Adenovirus Using Self-Controlled and Case-Control Designs.

DOI: "https://doi.org/10.1016/j.jpeds.2026.115182" (https://doi.org/10.1016/j.jpeds.2026.115182)

論文掲載のお知らせ:COVID-19後の不整脈関連リスクに関する研究が掲載されました

このたび、当科が関わる研究成果として、COVID-19罹患後の不整脈関連リスクを包括的に解析した論文

“Persistent Arrhythmogenic Effects of COVID‐19: A Comprehensive Analysis of Device Implantation and Antiarrhythmic Interventions in Japan”


が公開されました。

 

COVID-19は急性期の呼吸器感染症としてだけでなく、罹患後にもさまざまな健康影響を残す可能性が指摘されています。特に循環器領

域では、不整脈、心筋障害、血栓症などとの関連が注目されており、感染後の長期的なフォローアップや医療提供体制を考えるうえで重要な課題です。

 

本研究では、日本の医療データを用いて、COVID-19罹患後における不整脈関連アウトカムを検討しました。具体的には、デバイス植込みや抗不整脈治療など、臨床的に重要な治療介入に着目し、CO

VID-19後に持続する可能性のある不整脈リスクを包括的に評価しています。


本研究の意義は、COVID-19後遺症を単なる自覚症状の問題としてではなく、実際の医療介入を必要とする循環器疾患リスクとして捉え直した点にあります。感染症と慢性疾患、急性期医療と長期予後をつなぐ視点は、総合内科・総合診療科が担う重要な役割の一つです。

論文情報

Persistent Arrhythmogenic Effects of COVID‐19: A Comprehensive Analysis of Device Implantation and Antiarrhythmic Interventions in Japan.

DOI: "https://doi.org/10.1002/joa3.70363" (https://doi.org/10.1002/joa3.70363)