『総合診療専門医コース』『内科専門医コース』
後期研修医を募集しています。
- ●家庭医としてさまざまな症例を経験したい
- ●ホスピタリストとして基幹病院で働きたい
- ●開業を考えている
- ●僻地医療など地域医療に興味がある
- ●臓器にこだわらず多くの症例を経験したい
- ●専門分野を決定する前に一般内科を全体的に経験したい
- ●学位取得、または将来的に留学してみたい
将来像に応じて、「総合診療専門医コース(広島大学病院・総合診療研修プログラム)」と、「内科専門医コース」の2つのコースを準備しています。(総合診療専門医コースは、新家庭医療専門医コースとの並行研修が可能)
「総合診療専門医コース」は、地域の診療所研修(6ヶ月-1年)、小児科研修(3ヶ月)、救急科研修(3ヶ月)があり、より地域に密着した研修となっており、将来的に僻地や診療所で働くための研修が可能です。
「内科専門医コース」は、将来基幹病院で総合診療医として働くための知識やスキルの習得(超音波検査や内視鏡検査、各種穿刺など)や、専門医取得後のサブスペシャリティ専門医取得などの支援を行います。内科医としてまずは臓器横断的な研修を行なうことが可能です。
※総合診療専門医と内科専門医の両方の専門医も取得可能ですが、その場合2年間追加の研修が必要になります。
※家庭医療専門医については、総合診療専門医研修と並行研修を行なう場合は、総合診療専門医研修3年+1年間の診療所研修で取得が可能です。
(並行研修を行わない場合は、総合診療専門医取得後、2年間の家庭医療専門医研修で取得できます)
※すでに十分な経験をお持ちで開業前にトレーニングを行いたい先生、他科から家庭医・病院総合医への転向したい先生など、将来像・ニーズに応じたトレーニングが可能です。
●後期研修プログラムの特徴
▶︎将来像を常に意識
3年間の後期研修が修了した時点で身につけておきたい能力(アウトカム)を常に意識した研修を行ないます。アウトカムは学会が提示している研修目標を踏まえた上、それぞれの後期研修医のニーズに基づき設定します。ローテーションや学習会、指導体制は、アウトカムを達成できるよう組み立てられており、定期的な振り返りで形成的評価を行い随時修正を加えていきます。
▶︎充実した研修制度
当科では、メンター制度を採用しており、各専攻医に1-2名のメンター(指導医)がつきます。メンターは毎月定期的な振り返りを行い研修の内容のチェックやポートフォリオ作成の支援を行います。また、僻地での研修も可能となるように、オンラインで研修ができるシステムも採用しております。
●「内科専門医研修プログラム」
将来的に内科領域サブスペシャリティ専門医の取得や、大学院進学や海外留学を通じた研究活動などを視野に入れ、臓器にとらわれない内科専門医としての基本的臨床能力を習得する研修が受けられます。広島大学病院を基幹施設として,広島県全体の医療圏・近隣医療圏にある連携施設と協力して、内科専門医の資格を取得します。
▶︎内科専攻医希望者へのメッセージ
大学病院の内科領域各診療科が連携し、幅広い症例を豊富な臨床経験を持つ指導医の下で経験できるよう指導体制を整えています。各診療科と関連のある広島県内全域の多くの連携施設・特別連携施設とともに個々の事情に配慮しながら内科専門医を育成します。大学病院の特性を生かし、内科専門医資格取得後の「内科領域サブスペシャリティ専門医資格取得のための研修を行う」一方、「リサーチマインドを育む研修」も行い臨床研究、基礎研究を行う大学院博士課程への進学も支援します。また、中山間地勤務期間においても社会人大学院生として博士号取得への環境整備を整えています。
●「総合診療専門医研修プログラム」
総合診療専門医研修プログラムは原則3年間で、総合診療専門研修Ⅰ「診療所・小病院」、Ⅱ「総合病院総合内科」で(18ヶ月)、内科研修(12ヶ月)、小児科(3ヶ月)、救急科(3ヶ月)です。基本的にはこれまでのプライマリー・ケア連合学会の家庭医療専門医養成コースを引き継ぐ形で行っており、将来的に僻地や地域の診療所などでの勤務を想定して、一般内科研修に加え、複雑な問題を抱える患者に対応できるための家庭医療学的なアプローチの習得を目指します。
▶︎総合診療専攻医希望者へのメッセージ
新たに19番目の基幹領域として総合診療専門医ができました。われわれの研修プログラムでは、診療所や総合病院勤務で必要となる診断能力やスキル(超音波検査、内視鏡検査等)の取得を3年間の研修で目指します。総合診療専門医研修では、さまざまな疾患の診断や治療のみではなく、複雑な患者問題解決のための手法である「患者中心の医療」や「社会心理的なアプローチの理論」、「疾病予防のためのヘルスメンテナンス」なども学びます。また、全ての医師が身につけておくべき「コミュニケーション能力」や「生涯学習,研究・教育」といった分野も広く学ぶことができます。
●研修プログラムの特徴
▶︎検査スキルの習得
診療所~病院で家庭医・病院総合医として必要なスキルを獲得できるよう力をいれています。具体的には、経鼻内視鏡、各種エコー(腹部エコー、消化管エコー、頚動脈エコー、甲状腺エコー、訪問診療エコーなど)、各種穿刺(膝関節穿刺、腹腔穿刺など)などのスキルが獲得できます。
▶︎大学病院ならではの研修
紹介状を持たない初診患者さんや地域の開業医・基幹病院からの紹介患者さんの診療を行なうことで、風邪から不明熱まであらゆる病態の外来・入院診療を経験することができます。また、EBMや研究を重視した研修を行なうことができ、大学院に入学し研修を行ないつつ医学博士号を取得することも可能です。
▶︎幅広い指導医陣と学習環境
漢方、感染症、総合診療・家庭医療、内科専門医、小児科医、救急医など様々な専門医が指導にあたります。地域のプライマリ・ケア医、家庭医主導の学習会も数多く用意されています。学会認定の家庭医療後期研修プログラムで実際にトレーニングを受けた家庭医療専門医がディレクターとして指導・メンタリングおよびプログラム運営に深く関わっていることも特徴の1つです。
▶︎ローテーション
総合診療医・病院総合医など、後期研修医の将来像・ニーズに応じたローテーションを提案します。
<総合診療専門医研修での後期専攻医のローテーション例>
- 1年目 基幹病院で研修。エコー、内視鏡のスキル獲得。救急科での研修(3ヶ月)。
- 2年目 地域の中核病院、および小児科研修(3か月)。
- 3年目 診療所・小病院での研修(12か月)。
●大学病院での研修概要
- 外来 指導医のもとで外来初診の初期診療を研修する。指導医とともに診療内容を評価する。
- 病棟 入院症例を主治医として指導医とともに担当し、内科初期研修に必要な検査・治療手法を修練する。
- 検査手技 大学病院および協力病院で、週1~2回、各種エコーを行う。
- 症例検討 病棟カンファレンス、外来カンファレンスで症例発表する。
- 振り返り 1か月ごとに、研修内容の振り返り(できたこと、できなかったこと、感情、次の1か月の目標)を共有し、学習の場の確保と学びの促進を行う。